ネットワーク図ソフトウェア

ネットワーク図とはネットワーク マッピング デバイスが使用する機能で、ネットワーク内のすべての接続ノードを視覚化するものです。これらのノードには、ネットワーク デバイス ハードウェア、ネットワーク サーバー、プリンター、ルーター、ワークステーションなどがあります。

ネットワーク図は、ラインマッピング表示で各ノードを結び、インターネット接続やOSI層間のデバイスの関係などの情報を可視化するもので、ローカルエリアとワイドエリア双方のネットワーク マップ トポロジーを描写するために使用できます。

ネットワーク図の構築には、ネットワーク内のデバイスをスキャンし、各種のノードを示すさまざまなアイコンを使用して視覚的に表示する機能を持つソフトウェアを使用できます。

ネットワーク図の作成は、組織がデバイスの関係を理解し、業界のネットワーク コンプライアンスの標準を満たしていることを実証し、ネットワーク上で起きていることを追跡するうえで重要なステップです。

ネットワーク マッピングの主要な役割としてはネットワーク セキュリティも挙げられます。ネットワーク図は、ネットワーク内の新しいデバイスや未知のデバイスをより簡単に検出し、それらと他のデバイスとの相互作用を監視するうえで役立ちます。ネットワーク図を使用することで、セキュリティ上の脅威や異常事態を発見することも容易になります。

多くの業界について、ネットワーク管理の標準は、中央執行委員会がコンプライアンス プロトコルを確立することによって設定されます。このようなガイドラインの範疇で事業を展開している企業にとって、ネットワーク トポロジーを正確かつ迅速に文書化するネットワーク図ソリューションは非常に重要となります。PCIや類似の規制も、コンプライアンスを実証するために最新のネットワーク図を維持することを企業に求めています。

ネットワーク図の作成は管理者は手動で行うこともできますが、WANとLANのマッピングには時間がかかり非効率的でかつ継続的な更新が必要で、ヒューマン エラーも発生しがちです。自動ネットワーク マッピング ソフトウェアは、ネットワーク デバイスを自動検出することでネットワーク図を素早く作成します。これにより管理者は、相互接続されたネットワーク コンポーネントとその状態の視覚的表現の作成、調整、および使用を容易に行えるようになります。

ネットワーク マッピング ソフトウェアは、ネットワークをスキャンしてデバイスを検出することで動作します。スキャンでノードを検出した後は、各ネットワーク ノードの機能を調査するために、マッピング デバイスがポーリング データを収集します。このプロセスでは、CDP、SNMP、ICMPなど、さまざまな検出方法が使用されます。ネットワーク図自体は、ネットワークの検出とマッピングが完全に行われた後にコンパイルされます。場合によっては、ノード ステータスの変化を反映して、ネットワーク図が自動的に更新されることもあります。

Network Topology Mapperは、ネットワーク デバイスのアクティビティのあらゆる更新を分析して文書化するための、洗練されたネットワーク図のソリューションを特徴とするネットワーク マッピング ソフトウェアです。NTMは、ネットワーク マッピング プロセスの各ステップにおいてさまざまな自動化機能を提供します。ネットワーク セキュリティの取り組みをサポートするため、SolarWinds NTMはPCIコンプライアンスやFIP 140-2など、さまざまな業界規制基準に準拠するように構築されています。

またNTMのネットワーク図ソフトウェアは、1回のスキャンから複数のマップを作成するように設計され、SNMP v1-v3、ICMP、LLDP、WMI、CDP、VMware、Hyper-Vなど、複数の検出方式をサポートしています。デバイスを検出して図が作成された後、NTMネットワーク図で利用できるもう一つの便利な機能は、さまざまなノード機能を示す多様なカスタム アイコンを使用して、ネットワーク図を高度にカスタマイズし、手動で調整できることです。ビジュアル インターフェイスは最終的にITプロフェッショナルの手に委ねられるべきものだとSolarWindsは考えるからです。

SolarWinds NTMは、最適な可視性を得るために必要な自動ネットワーク マップを迅速、簡単、正確に生成する方法を提供します。

NTMは、レイヤー2/レイヤー3ネットワークの極めて詳細なネットワーク図を簡単に作成するための機能を備えています。ツールの自動検出機能は、ルーター、スイッチ、VoIP電話、デスクトップ、プリンタ、サーバー、無線のアクセス ポイントなどのネットワーク上のデバイスを検出できます。NTMのネットワーク検出スキャン ウィザードは、IPアドレス範囲のスキャンまたはシード デバイス（通常はコア ネットワーク スイッチ）の定義を行い、ICMP、SNMP v1-v3、WMI、CDP、VMware、Microsoft Hyper-Vなどの業界標準の方法を使用してネットワークを検出することを可能にします。

またネットワーク検出スキャン ウィザードは、マップのパラメーターを設定するうえでも役立ちます。VMwareのように特定の領域に限定して図を作成することも、ネットワーク全体をマッピングすることも可能です。検出ウィザードによるスキャンが完了したら、関連するすべてのマップをスキャン ファイルに保存できます。

NTMを使用してネットワーク図を作成する場合、以下の機能を活用することで、マップ作成プロセスをより細かく制御できます。

• 検出認証情報を指定。NTMはFIPSに準拠し、マッピングへの安全なアプローチを保証します。
• 検出用IPアドレスを定義。サブネットまたはIPアドレス範囲を指定するか、自由形式のデバイス情報を使用します。スキャン対象からのデバイスの除外も可能です。
• スキャンを命名して範囲を調整。ホップ数の調整、特定のノードの無視、ブリッジ テーブルの除外が簡単に行えます。
• 検出をスケジュール。NTMに対し、トポロジー スキャンのスケジュールを1回または繰り返しで設定できます。
• ネットワークを再スキャン。必要に応じて簡単にネットワークを再検出できます。

その結果、選択したネットワーク ノードの現在の状態を視覚化し、相互に関連するコンポーネント間の接続を表示するスケーラブルなマップが得られます。また必要に応じて、アイコンなどのビジュアル要素のカスタマイズも可能です。NTMは複数形式でマップを共有および印刷し、パスワードでマップを暗号化することも簡単に行えます。